障害福祉や就職活動のお役立ち情報

発達障害グレーゾーンの方も就労移行支援事業所を利用できます。

2025.9.13

近年、「発達障害グレーゾーン」という言葉を耳にする機会が増えてきました。明確に発達障害と診断されるわけではないものの、日常生活や仕事の場面で特性に起因する生きづらさを感じている方が少なくありません。また、グレーゾーンにいる人ほど、自分の困りごとを周囲に理解してもらいにくく、孤立してしまうこともあります。

本コラムでは、まず「発達障害グレーゾーン」とは何かを解説し、その特性ゆえに起こりやすい困りごと、就職活動の際の注意点を整理します。そのうえで、就労移行支援事業所がどのようにサポートできるのかを具体的に紹介していきます。発達障害グレーゾーンで悩んでいる方や、そのご家族にとって役立つ内容になれば幸いです。


発達障害グレーゾーンとは?

発達障害グレーゾーンとは、発達障害の診断基準をすべて満たすわけではないものの、特性に起因する生きづらさを抱えている状態を指します。

たとえば、以下のようなケースが当てはまります。

  • 学校や職場で忘れ物が多い、段取りが苦手といった「注意の難しさ」がある

  • 人との距離感をつかみにくく、空気を読むことが難しい

  • 感覚が敏感で、音や光に過敏に反応して疲れやすい

  • 興味のある分野には集中できるが、興味のないことは極端に苦手

こうした特性は、診断基準や条件を満たさないことも多いため、医師から「発達障害ではないが傾向がある」と言われる場合があります。この状態がいわゆる「グレーゾーン」です。


周囲に理解されにくい困りごと

グレーゾーンの人が直面する最大の困難は、「見えにくさ」と「理解されにくさ」です。

1. 「普通にできる」と思われてしまう

周囲から見れば、一見「問題なく生活できている」ように映ることがあります。しかし実際には、段取りを考えるのに人一倍時間がかかったり、人間関係でストレスを強く感じたりと、本人は努力の限界まで頑張っていることがあります。

2. 支援を受けづらい

グレーゾーンの人は「診断がないから支援は必要ない/受けられない」と感じ、自己流で頑張りすぎてしまうことが多いです。その結果、過労やメンタル不調を引き起こすケースも少なくありません。

3. 誤解による孤立

仕事での失敗や忘れ物が続くと「不注意」「やる気がない」と誤解され、評価が下がったり、人間関係が悪化したりします。


グレーゾーンの人は支援を受けるべきか

「自分はグレーゾーンだから支援は必要ないのでは」と考える方は少なくありません。確かに、明確に障害と診断されるほどではない場合、日常生活や仕事をある程度こなせる人もいます。しかし、周囲には気づかれにくい困難さを抱えており、自助努力だけでは限界に達してしまうこともあります。

段取りの苦手さ、人間関係のぎこちなさなどは、努力不足と誤解されやすく、本人を追い詰めてしまう要因にもなります。大切なのは「診断の有無」ではなく「生活や仕事に困っているかどうか」です。無理に一人で抱え込むのではなく、必要に応じて支援を利用することは決して甘えではありません。自分の力を発揮しやすい環境を整えるために、就労移行支援事業所などの専門的なサポートを受けることを考慮してもよいでしょう。


就労移行支援事業所でできること

就労移行支援事業所は発達障害やそのグレーゾーンの方を幅広く支援しています。医師の診断書があれば、グレーゾーンの方も利用することが可能です。ここでは、就労移行支援事業所で受けられる主なサポートを紹介します。

1. 自己理解を深めるプログラム

事業所内のプログラムに参加することで自分の得意・不得意を可視化します。「なぜ仕事がうまくいかなかったのか」「どんな働き方なら続けやすいのか」を整理することができます。

2. コミュニケーションの練習

「人との距離感」「報連相の仕方」などを練習することができます。

3. 就職活動のサポート

履歴書・職務経歴書の書き方、面接対策、求人検索のサポートなどを受けられます。加えて、ハローワークや企業との連携も行うため、一人で就活を進めるよりも効率的です。

4. 職場実習の機会

企業で実際に働く体験ができます。職場の雰囲気や自分の適性を確かめられる貴重な機会であり、就職前に大きな安心につながります。

5. 就職後の定着支援

就職してサポートが終了するわけではありません。定職場で困ったことがあればスタッフが間に入り、相談や調整を行います。これにより「就職してもすぐに辞めてしまう」というリスクを軽減できます。


まとめ

発達障害グレーゾーンの方は、「診断がないから支援を受けられないのでは」と思い込んでしまいがちです。しかし実際には、医師の診断書があれば就労移行支援事業所を利用できます。

堺市の就労移行支援事業所、ソース堺東・三国ヶ丘では、自己理解からコミュニケーション練習、就職活動、職場実習、定着支援まで、一貫したサポートを提供しています。グレーゾーンゆえに周囲から分かってもらえない苦しさを抱えている方にとって、こうした支援は大きな助けになるはずです。お困りごとのある方はお気軽にご連絡ください。

【監修】

就労支援員 佐古順子

職場適応援助者(訪問型ジョブコーチ)、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種、P検3級、ビジネス実務マナー検定3級、秘書検定2級、簿記2級

 

2024年度 就職者 32名!!

大阪府堺市にある就労移行支援事業所 ソース堺東 とソース三国ヶ丘は

メンタルクリニックに通っている方や

障がいをお持ちの方の< 働きたい!> という気持ちを全力でサポートします。

随時見学・体験を受け付けておりますので

ぜひお気軽にお問合せください♪

お一人でも、ご家族や支援者の方のみでも大歓迎です。

ソース堺東

TEL 072-225-1010

ソース三国ケ丘

TEL 072-242-8083

申し込みフォーム

就労移行支援利用中の生活費やお金がないときはどうしたらいい?